Chambertin Story’s blog

【ワイン情報版】ワインに少し興味ある方が知っておきたい知識

家庭でのワインの保存方法

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ワインの保存方法ってどうしたらいいのかよくわからない。。。

 

・ビールみたいに冷蔵庫じゃだめなの?

・野菜室がいいって聞いたけど、ほんとのところどうなの?

・ワインクーラーって本当にいいの?

 

といったことを私は『ワインの保存方法』について調べるまでずっと思ってました。

色々調べてみたのですが、、、

 結論から言うと、ワインにとって保存方法はめちゃくちゃ大事でした。

 

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はい。

 

ただし、期間や季節、家の環境によって実際にできる保存方法は限られる(金銭的にもモチベーションも)と思うので、それぞれに合った現実的な方法を紹介させて頂きます。

 

 

流れとしては、

①ワインの保存方法(未開封

②保存状態によるワインへの影響

 

時間がなければ、①だけ読んでもらえれば十分です。

なぜ悪くなるのか気になる方は②も読んでみてください。

 

 

①ワインの保存方法

 

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ワインの保存にとって重要とされているのは以下条件となります。

 

【ワイン管理で重要とされる条件】

温度(14℃±1)、湿度(70~80%)、振動/光なし

 

 

ワインの保存方法については大きく3つ

ワインセラー

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ワインセラーは上で記載したワイン管理で重要な条件をすべて満たしているものになります。(値段によってこれらのクオリティだったり、収納できる本数が変わります)

1〜3万ぐらい出せば、買えるものもあります。

大事なワインだったり、高級ワインを保存しておきたい場合、お店で出す場合はワインセラーを買うべきかと思います。

 

※他の方の記事ですが、非常に分かりやすいので、参考までに 

my-best.com 

⑵冷蔵庫/野菜室

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ワインセラーを買うのは少し躊躇する/急にプレゼントでワインをもらったからワインセラーがないという方は、冷蔵庫は非常におすすめです。

 

 

その中でも冷蔵室より野菜室の方が温度面と振動面を考えるとよいと思います。

ワインは温度変化に弱いので、できれば入口側ではなく、奥側に保管しましょう

 

光の管理については、新聞紙で包んだ状態で保存すれば比較的問題なく保存できます。

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冷蔵庫/野菜室は少し温度が適温より寒いケースが多いですが(ワインの種類にも寄ります)、適温での保存が難しい場合は低温での保存をおすすめします。(理由は②で)

 

【参考】

・ワインの適温:14℃±1

・一般的な冷蔵室の温度:2~3℃

・一般的な野菜室の温度:7~8℃

 

 

⑶床下収納/押し入れ

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ワインクーラーがなく、冷蔵庫に余裕ない場合は、床下収納や押し入れをおすすめします。

冬場は、一定の温度をワインの適温で保てるのであれば、冷蔵庫より床下や押し入れに入れておいた方がよい保存状態で維持できる場合もあります。

※暖房を効かせる部屋など温度変化が大きい部屋は不向き

 

夏場においては、床下や押し入れでも温度が高くなるケースがあると思うので、極力冷蔵庫に入れておいた方よいです。

 

 

 

保存方法それぞれ選択肢はありますが、

ワインクーラーがなく、適温で保存が難しい場合は、

光が直接当たらない工夫(暗い場所/新聞紙で包む)をして、低温で静かに保存するよう最善を尽くしましょう!

 という感じです。

 

 

②保存状態によるワインへの影響

 

①でワインセラーがなければ、他の方法で保存するということで説明させていただきました。

その中で適温が難しい場合は低温で保存すると記載しましたが、低温で保存して本当に大丈夫なの?悪くならないの?という疑問も当然あると思うのでそこを説明していきます。

 

山梨大学と寺田研究所で行われた共同研究を参考にして見ていきます。

 

本研究では以下の条件で実験をしております。

 

【ワインの保存環境】

①4℃の冷蔵庫

②14℃湿度70%のワインセラー

③35℃のインキュベーター

④倉庫(空調管理なし)温度6.7〜31.2℃、湿度29〜93%

※いずれも光は入らないようにされている

 

【保管期間】

1,3,6,12か月

 

【ワイン】

 赤ワインそれぞれ3種類ずつ

 

【結果】

▪️『①4℃の冷蔵庫』と『②14℃湿度70%のワインセラー』は成分変化が少ない保存状態であった。(①より②の方が、味わいは高評価)

▪️③35℃のインキュベーター』は著しい品質の劣化が見られた

 

【以下参考】

《香り》

・フラフラールという成分が『③35℃のインキュベーター』において保存期間の経過とともに増加が見られた。

※フラフラールは熟成が進むにつれて増加傾向にある

 

・一部ワインでは、酢酸エステル類などの香りに関係する成分において、

保管温度が高いほど、減少するという負の相関が見られた。

→温度によって香り劣化

 

《味わい》

ソムリエ評価による評価

≒①<④<③

③については酸化臭を感じる。また果実味が損なわれている

①と②は近い評価だが、比較すると①の方が酸とタンニンが強い

 

 

 

私見ですがこちらの結果から、

ワインは出来ればワインセラーで保存した方がいいけど、冷蔵庫でも保存状態にそこまで悪くないんじゃないかなって思ってます。

※もちろん高級なワインとかお店で提供するものは除いて

 

ただ飲むときには、冷蔵庫から出して、

それぞれのワインの適正温度にしてから飲むことを忘れないようにしましょう。

 

【参考】ワインタイプ別の適温

<ワインタイプ>         <温度>

スパークリングワイン       6~8度

白ワイン(甘口)         6~8度

白ワイン(辛口)         10度前後

赤ワイン(ライトボディ)     12~14度

赤ワイン(フルボディ)      16~20度

 

 

終わりに

 

今回は保存方法と熱による影響を説明しましたが、

熱以外の影響(湿度、光、振動など)についてもなぜ劣化するのかという部分に焦点をあてて書いていきたいと思ってます。

 

 

 

(おまけ)

飲みかけのワイン保存方法については、以下リンクのサイトで非常に分かりやすくまとめてあったので、貼っておきます

www.yoshidawines.com

 

最後までおつきあい頂きましてありがとうございます。

 

 

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【参考文献】保管条件の違いが赤ワインの成分及び品質変化に及ぼす影響Effects of storage conditions on components and quality of red wine